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“夏バテ”は、細胞内マグネシウム欠乏である



  連日の35度を越える猛暑日が続き、身体のだるさを訴える人が多くなってきています。熱中症による死亡の報道がなされ、熱中症予防対策に、水分のこまめな摂取と塩分摂取を勧めています。
  しかし、熱中症予防キャンペーンは、正しい知識がなければ“夏バテ”をふやすことになります。

1.“夏バテ”の原因は、細胞内ミトコンドリアの働きが低下したためのエネルギー産生不足

  60兆個と言われる各細胞内には、数千個のミトコンドリアが存在し、ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸をミトコンドリア内に取り入れて、TCA回路内でエネルギー源のATP(アデノシン3リン酸)を産生します。
  ミトコンドリアは、18億年前に細胞内に寄生した独自の遺伝子を持った共生生物で、この遺伝子解析から遠い過去の祖先のルーツを探ることができます。細胞内電解質は18億年前の海水の組成と言われており、“ミトコンドリアの海”と名付けました。
 
細胞内電解質の組成は、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)が主で、この環境下で生存しているミトコンドリアにとってこれらの欠乏はエネルギー産生の機能低下をきたすことになるのです。

2.ミトコンドリアの機能を維持するための細胞内ミネラルコンディショニング

  確かに こまめな水分摂取は脱水予防になり、熱中症予防になります。同時に発汗によりナトリウム、マグネシウムなどミネラルも失われます。
  日頃の食生活で塩分摂取過多になっており、夏場の発汗は身体から過剰な塩分(Nacl)を取り除く絶好の機会となります。マスコミで報道されているような塩分不足にはなりません。問題なのはマグネシウム不足の方です。
  短期的では、マグネシウムが入っていない水分摂取は、脱水予防にはなりますが、マグネシウム不足によりケイレンが起こります。テニスプレー中のケイレン、陸上選手のケイレンなどはその例です。
  長期的なマグネシウム不足は、ミトコンドリアが生きている細胞内マグネシウム欠乏になりミトコンドリアは十分なエネルギー(ATP)産生ができなくなります。
  ミトコンドリアのエネルギー産生過程の中で、ブドウ糖をTCA回路に取り込むためにはビタミンB1が必要で、“夏バテ”予防の食材としてビタミンB1が豊富に含まれているにんにく料理はお勧めです。
  細胞内マグネシウムは、ミトコンドリア内でのエネルギー(ATP)産生に関与しているのみならず、300以上の酵素反応の活性化に必要なのです。
  その他、細胞膜上のイオンチャネルや輸送体の機能の調節にも関与しています。

3.“夏バテ”対策は、“にがり水”を最低、1.5Lは飲む。

  市販されている「天海のにがり」(赤穂化成株式会社)は1cc中約10mgのマグネシウムが含まれており、水1Lに20cc入れた“にがり水”(硬度1000)がお勧めです。
  飲み方にもコツがあります。腎臓からの尿は、1時間当たり1-2cc/kgの尿がコンスタントに排泄され、膀胱に蓄積されます。
  水の飲み方も尿の出方にあわせて点滴するようにチビリチビリ飲む“点滴(飲み”が理想です。一気に飲むと水利尿といって身体に溜まることなく尿として排泄され、水分補給の効果は薄れます。
  2Lのボトルににがりを40cc入れた“にがり水”を作り、これを500ccボトル3本に分け、朝食から昼食までに1本、昼食から夕食までに1本、夕食から寝るまでに1本、チビリチビリ飲むように勧めています。
  食事により1.5Lの水分摂取が加わり、1日3Lの水分を摂取することになります。
 

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