■CD・DVD内容紹介 「あなたは愛する人を救えますか」 |
もし、目の前であなたの愛する人が倒れたならば「あなたは愛する人を救えますか?」。
心臓突然死は、心臓が不規則にケイレンする心室細動によって起こります。愛する人の命を救うためには、すぐさまAEDにて除細動を行うことが、唯一の救命手段です。
目の前で愛する人が倒れたならば、すぐさま「意識と呼吸の確認」を行ってください。意識と呼吸がなければまず“AED”で除細動を行ってください。
手もとにAEDがなければ、救急車が到着するまで、心臓マッサージを続けてください。
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この建物内には
AEDが設置されています。 |
左記のロゴマークは、AEDの設置場所を示すのではなく、建物内、敷地内にAEDが設置されていることを示すマークです。
現時点では、一般市民にAEDの存在を知ってもらうことが大切と考えます。 |
■「AED使用の意義」(動画)
■「一般市民が行うAEDを用いた心肺蘇生法」(動画)
このCD・DVDではAEDを使用した心肺蘇生法を「一般市民」、「ヘルスケアプロバイダー」、「医療従事者(病院内)」の立場の異なる3つのパターンについて実演しております。
国際ガイドライン2010のマニュアルに準じています。
動画サンプルの詳細についてはホームページ 健康スポーツ関連施設連絡協議会の「AEDのCD・DVD実費頒布」をご覧ください。
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■一般市民による心肺蘇生法およびAEDの現況 |
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詳細 |
総務省消防庁が2014年12月に発表した「平成26年版 救急・救助の現況」によれば、一般市民により目撃された心原生心肺停止は25,465例あった。 その内、一般市民によりAEDによる除細動が実施された救急患者は、907例(3.6%)で、1カ月生存率は50.2%で、心肺蘇生が実施されなかった患者(8.9%)より5.6倍高かった。
1カ月後社会復帰率は42.8%(心肺蘇生なし群:5.0%)だった。
一般市民による心肺手蘇生が実施された全患者の1カ月後の生存率と社会復帰率は、それぞれ14.8%、10.7%だった。
目撃された心停止者25,469人の全体では、1ヵ月後社会復帰できたのは2011人(7.8%)であった。
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■AEDの今後の問題点:除細動後の人工呼吸の不実施 症例1 |
心肺蘇生法の歴史の中で、AED導入後に心臓突然死の救命率が飛躍的に上昇したが、AEDによる迅速な除細動を優先するあまり、従来の心肺蘇生法で苦労して教えていた口対口人工呼吸法をAED講習会で教えなくなっている。
心肺蘇生法ガイドライン2010においても、迅速なAEDによる除細動後に心臓マッサージ:人工呼吸=30:2を行うように指導されているが、実際の講習会では、AED手順のみの指導で人工呼吸法を教えていないのが現状である。 人工呼吸用の訓練人形も姿を消している。
こうした状況下で、AEDの迅速な除細動にて正常な脈に回復していながら、除細動後は心臓マッサージしか行われておらず、酸素欠乏にて再度、心停止になる残念な症例(症例1)が見られる。
AED普及した今、もう一度、心肺蘇生の原点に戻り、救命救急講習を見直すことを願っている。 |
■再認識:一人で行う心肺蘇生法のやり方(ガイドライン1992) (動画) |
AEDが登場する前、「一人で行う心肺蘇生法」の講習会では、口対口人工呼吸法の指導を徹底的に行っていた。
救命救急法の基本として口対口人工呼吸法の重要性は変わっていない。乳児・小児の突然死では、AEDよりも口対口人工呼吸が優先される。水難事故における口対口人工呼吸法の習得、気道閉塞時の呼吸の確認法など最近は講習会では教えなくなっている。
口対口人工呼吸の重要性を知ってもらうために、敢えて「一人で行う心肺蘇生法」(動画)のやり方を提示する。
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■AEDの今後の問題点:除細動後の人工呼吸法 |
除細動後では、血液中の酸素含有量は減少しており、低酸素脳症症の予防には確実な人工呼吸が不可欠である。人工呼吸を躊躇なく行うには、フェイスマスク法、バッグ・バルブ・マスク法の修得が求められる。
1.フェイス(ポケット)マスク法(動画)
心肺蘇生法における気道確保は、頭部後傾・頤(おとがい、顎先)挙上法であるが、本法は下顎挙上法の基本手技を学ぶ第1歩である。
中指と薬指の指先にて下顎角を引っ掛け、額の上に指を貼り付けるように小指球(小指側のふくらみ)を置き、この部位を基点に「てこの原理」で下顎を上方に引き上げ、気道確報を行う。 コツとしては両手の拇指球を合わせた蝶の形になる。
息を吹く込む際、目で胸が膨らむのを確認することが大切である。
2.バッグバルブマスク法(動画)
フェイスマスクによる下顎挙上法を修得できれば、バッグ・バルブ・マスク法に進む。この技術は、医療従事者が通常行っている気道確保法である。この技術をマスターできれば理想である。
まず、片手にて下顎挙上を行うホールディング技術の修得が必要である。
左手の中指と薬指の指先にて下顎角を引っ掛け、額の上に小指球を置き、下顎を上方に引き上げる。この時のコツとしては、下顎を挙上するというよりは挟み込むことで自然と下顎挙上が可能となる。これにより、空気が抵抗なく入る角度まで頭部後傾することが出来る。
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■死線期呼吸(あがき呼吸)
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自然呼吸は、延髄の呼吸中枢にてコントロールされている。
延髄には中枢性化学受容器があり、血液のPHの変動に反応してる。身体には酸・塩基平衡があり、血液PHを7.4に保つ機能が備わっており、呼吸調節が重要な働きをしている。
肺呼吸により空気中から血液内に酸素を取り込み、末梢組織から産生された炭酸ガスを排泄している。呼吸換気量が減少すると、血液は酸性に傾き、化学受容器が反応して呼吸数を増やし換気量を増やすことによりより多くの炭酸ガスを排出する。逆に、呼吸換気量が増加すると、血液がアルカリに傾き、化学受容器が反応して、呼吸数を減らし換気量を減らす。
もう一つは大動脈弓、頸動脈球部に存在する末梢性化学受容器がある。呼吸状態が悪化し、肺からの酸素の取り込みが減少して血液の酸素濃度が低下した時、最後に低酸素そのものに反応する化学受容体である。
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心停止により脳血流障害が起こり、脳組織が低酸素状態になり、不可逆性変化を起こす直前に見られるのが最後の「あがき呼吸」である。これが死線期呼吸の病態で、別名、「下顎呼吸」、「あえぎ呼吸」とも言われる。 |
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通常、心停止時、人工呼吸を行わない心臓マッサージでは、不可逆性低酸素脳症を起こさずに蘇生可能な限度時間は、心停止時の体内血液の酸素含有量から10分が限度と言われている.
末梢組織では、酸素供給が停止する為に、嫌気性代謝により炭酸ガスの産生はなく、時間経過とともに血中酸素濃度の低下が起こる。
呼吸中枢の中枢性化学受容器は作動せず、末梢性化学受容器が作動する血中酸素濃度低下に達するまでは呼吸刺激はない。
心停止者にあえぎ呼吸を認めた場合、不可逆性低酸素脳症になりかけており、有効な心臓マッサージだけでなく、人工呼吸による酸素供給がなければ救命は不可能である。
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